
シャウエン(青い街)
Chefchaouen
モロッコ北部リフ山脈の麓に広がる、街中の壁や階段が青一色に塗られた「青い街」。世界遺産には登録されていないが、青の濃淡が織りなす路地の景観そのものが最大の見どころで、SNS映えする街並みを目当てに世界中から旅行者が訪れる。15世紀創建の小さな山あいの町で、旧市街(メディナ)はさほど広くなく、半日〜1日あれば主要スポットを歩いて巡れる規模感。
ひと目でわかる、このスポットの性格
SNS映え世界屈指・物価安・北モロッコ周遊ルートの要所で1週間旅が自然に組める
知名度穴場 ↔ 定番人気
旅の難易度初心者OK ↔ 旅慣れ向き
費用感リーズナブル ↔ 高め
アクセス行きやすい ↔ 遠い
周遊での楽しさ単独1日 ↔ 1週間周遊向き
※ スコアは訪問者数・アクセス所要時間・物価水準などの公開データをもとにした編集部の評価です。実際の体験は個人の旅慣れ度や訪問時期によって変わります。
レベル1:十分注意してください
出典: 外務省 海外安全ホームページ https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_124.html(モロッコ危険レベル1継続・2026年1月23日更新)、2026年最新危険情報 https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2026T009.html / 取得日: 2026-07-12(外務省の危険情報レベル0〜4基準)
シャウエン(チェフシャウエン)が属するタンジェ・テトゥアン・アル・ホセイマ地域を含むモロッコ全土が「危険レベル1(十分注意してください)」。国内で個別に高い危険区分(レベル2以上)に指定されている地域は設定されておらず、英米各国政府も主要観光地への渡航制限は行っていない。シャウエン旧市街はモロッコの主要観光地の中でも特に治安が落ち着いていると評価されている。アルジェリア国境近辺の東部内陸地帯は別途注意が必要な場合があるが、シャウエンとは離れた地域。旧市街での金銭目的のしつこい声掛け・スリ・大麻(キフ)売買の勧誘には注意が必要。
7日間の旅の組み立て
シャウエン(青い街)だけで1週間の旅は完結しません。ここを軸に、周辺をどう組み合わせて7日間のプランに仕立てるかが計画の要です。
拠点の街
タンジェ(Tangier)
シャウエンから最も近い国際空港・港湾都市(約2.5時間)。欧州からのフェリーも発着し、北モロッコ周遊の起終点として最適。フェズ(約3時間)も同等の代替拠点として機能する。
モデルプラン(7日間)
タンジェ着(1日目)→シャウエン2泊(2〜3日目:青い旧市街散策・カスバ博物館・アイン・セバア滝)→フェズ3泊(4〜6日目:世界遺産メディナ・タンナリー・ブー・イナニア神学校)→カサブランカ経由帰国(7日目)が北モロッコ古都周遊の定番ルート。欧州旅行と組み合わせやすく、スペイン(セビリア・マドリード)との2カ国周遊や、逆ルートでカサブランカ→フェズ→シャウエン→タンジェの構成も人気。
月別の気温・降水量
ベストシーズン: 4月・5月・9月・10月(4〜5月と9〜10月は気温が穏やかで街歩きに最適。7〜8月は日中35度を超える酷暑になる日も多く、12〜2月は雨が多く朝晩は冷え込むため防寒対策が必要。)
持ち物チェックリスト
歩きやすい靴
メディナは高低差の大きい坂道・石段が多く、青いタイルは雨天時滑りやすい
日焼け止め・帽子・サングラス
夏場は日差しが強く日中35度を超える日もある
羽織れる上着・防寒具
山あいの町のため冬場・朝晩は気温が下がりやすく雨も多い
現金(モロッコディルハム)
メディナの小さな商店や食堂はカード非対応の店が多い
訪問先タイプ別の詳しい持ち物は世界遺産旅行の持ち物チェックリストでも整理しています。
モデルコース
- 1
09:00
ウタ・エル・ハマム広場からスタート
旧市街の中心広場。カフェで朝食を取りつつ、隣接するカスバ(旧要塞)とカスバ博物館を見学。
- 2
10:30
青い路地を散策
定番の撮影スポットが点在するメディナの路地を歩く。混雑前の午前中が写真を撮りやすい。
- 3
12:30
旧市街でランチ
タジンやモロッコ風パン(ムサンメン等)を提供する食堂でひと休み。
- 4
14:00
スペイン・モスクへ
旧市街を見下ろす丘の上の展望ポイント。往復1時間程度のハイキングで街全体の青と山の緑を一望できる。
- 5
16:00
ラス・エル・マー(水源)
メディナ東端の湧水スポット。地元の人々の洗濯場としても使われる生活感のある場所。
- 6
17:30
織物工房・お土産探し
手織りの布や革製品を扱う工房や商店を回る。価格交渉が基本。
- 7
18:30
夕暮れの高台で夕景
陽が傾くと青い壁がオレンジ色に染まり、昼間と違った表情を見せる。街を見下ろす高台がおすすめ。
日本からのアクセス
日本から現地まで
日本からモロッコへの直行便はなく、ドーハ・イスタンブール・パリ・フランクフルトなど中東・欧州のハブ空港で1回以上乗り継ぐのが一般的。到着空港はタンジェ・イブンバトゥータ空港(TNG)またはフェズ・サイス空港(FEZ)が便利で、総移動時間はトランジット待ちを含め概ね18〜24時間程度が目安(※季節・就航路線により変動するため予約時に要確認)。
現地での行き方
タンジェ空港・フェズ空港いずれからもシャウエンへの直通公共交通はない。空港からタクシーで市内のバスターミナルへ移動し、そこからCTM長距離バスやグランタクシー(乗合タクシー)に乗り継ぐのが一般的なルート。旧市街(メディナ)内は坂道と石段が多く車両は入れないため、宿泊先付近までは徒歩移動が基本。
入場料の目安
0 MAD(目安 約0円) / 事前予約不要
シャウエンの街自体は入場料不要で自由に散策できる。旧市街内にあるカスバ博物館(Kasbah Museum)は外国人入場料目安60MAD程度(約900円)。火曜定休の場合があるため訪問前に現地で最新の開館情報を確認すること。
最終確認日: 2026-07-09
入場料・運賃・所要時間は、各運営者の公式発表と現地相場をもとにした目安です。改定されることがあるため、予約前に公式サイトで最新の料金をご確認ください。
現地での移動手段
公共交通機関
CTM長距離バス
公式サイト(booking.ctm.ma)またはバスターミナルの窓口で乗車券を購入する。座席指定制で、出発15〜20分前には窓口・乗り場に着いておくと安心。荷物は別途預け料がかかる場合がある。
運賃目安: フェズ⇄シャウエン片道 目安110〜140MAD程度(約1,700〜2,200円)、タンジェ⇄シャウエン片道 目安35〜50MAD程度(約540〜770円)
路線・運賃・時刻表は季節や燃料費で改定されるため、公式サイト(ctm.ma)で最新情報を確認すること
グランタクシー(乗合タクシー)
各都市の決まった発着所から満席(定員6名程度)になり次第出発する乗合制。行き先ごとに乗り場が異なるため、バスターミナル周辺で現地の人や係員に確認するのが確実。貸切利用(1台まるごと予約)も可能だがその場合は割高になる。
運賃目安: テトゥアン⇄シャウエン片道 目安25〜35MAD程度(約390〜540円)
運賃は交渉制の路線もあり、乗車前に他の乗客や運転手に確認しておくと安心
タクシー
旧市街入口のバスターミナル周辺やウタ・エル・ハマム広場付近で拾えるが、流しのタクシーは多くない。宿泊先やレストランに頼んで呼んでもらうのが確実。
運賃目安: バスターミナル⇄メディナ間 目安20〜30MAD程度(約300〜460円、複数人でシェアすれば1人あたりさらに割安)
メーターがない車両がほとんどのため、乗車前に必ず目的地と料金を伝えて交渉・合意してから乗ること。配車アプリ(Uber等)はシャウエンでは普及しておらずほぼ利用できない。
現地での注意事項
大麻(ハシシ)の客引きに注意
シャウエン周辺のリフ地方は大麻の産地として知られ、旅行者に声をかけて売りつけようとする人がいる。所持・購入は違法で重い罰則の対象になり得るため、きっぱり断ること。
急な石段・坂道での転倒注意
メディナは高低差が大きく石畳の坂や階段が多い。特に雨天時は滑りやすいため、歩きやすい靴で慎重に歩くこと。
住居・住民の撮影マナー
青い壁の家々は住民の生活空間。ドアや窓、住民を撮影する際は一声かけて許可を得るのが望ましい。
宗教施設・服装マナー
モスクなど宗教施設周辺では肩や膝の露出を避けるのが無難。女性はスカーフを携帯すると安心。
周辺スポット
フェズ旧市街
シャウエンからCTMバスで約4時間
モロッコ随一の迷宮都市。世界最古の大学の一つカラウィーン大学や伝統的な革なめし工房(タンネリー)で知られる世界遺産の旧市街。
行き方: シャウエンのCTMバスターミナルから直行便で移動。予約は公式サイト(booking.ctm.ma)またはターミナル窓口で。
運賃目安: CTMバス片道 目安110〜140MAD程度(約1,700〜2,200円)
テトゥアンのメディナ
シャウエンから車・バスで約1時間
白壁の家並みが特徴的なアンダルシア様式の旧市街で世界遺産に登録されている。シャウエンより観光客が少なく落ち着いた雰囲気で歩ける。
行き方: CTMバスまたはグランタクシー(乗合)で移動。グランタクシーはバスターミナル付近の乗り場から満席になり次第出発。
運賃目安: バス・グランタクシーとも片道 目安25〜35MAD程度(約390〜540円)
タンジェ
シャウエンから車・バスで約2.5〜3時間
ジブラルタル海峡を望む港町。旧市街(カスバ)を持ち、ヨーロッパへの玄関口として発展した独特の異国情緒が漂う。世界遺産ではないが見応えのある街並み。
行き方: CTMバスで直行できるほか、スペイン方面へのフェリー乗り継ぎ拠点としても利用される。
運賃目安: CTMバス片道 目安35〜50MAD程度(約540〜770円)
旅の手配
行くと決めたら、現地での動き方に合わせて早めに済ませておきたい手配をまとめました。
航空券
シャウエン(青い街)への玄関口「フェズ(FEZ)」までの航空券を、出発地別に検索できます。
※日付は検索先で選べます。運賃は日々変動します(エクスペディア)。
通信・eSIM
現地用のeSIMはアプリだけで完結し、到着後すぐ使えます。出発前に準備しておくのがおすすめです。
トリファ(trifa)で見る※対応機種・料金プランは変わる場合があります。最新は公式サイトでご確認ください。
海外旅行保険(エポスカード)
年会費無料で海外旅行保険が自動付帯するクレジットカード。医療費が高額になりやすい国もあるため、短期の旅行でも補償の確認をおすすめします。
エポスカードで見る※補償内容・付帯条件は改定される場合があります。最新は公式サイトでご確認ください。
旅の実務データ
現地で困らないための判断材料をまとめました。
通貨・物価
- 通貨
- モロッコ・ディルハム(MAD)
- 為替目安
- 1MAD ≈ 17円
- 物価水準
- 安い
1 MAD ≈ 17円(2026年7月時点)。食事・宿泊とも日本の1/3〜1/4水準。現地ATMが最もレートが有利なことが多く、両替より推奨。
宿泊費の目安
- 予算宿
- 約3,000〜5,000円
- 中級ホテル
- 約8,000〜15,000円
旧市街内のリアド(伝統的邸宅改装宿)が中心。中級でも朝食付きが多く割安感あり。夏季ピーク(7〜8月)は2〜3割増し。
ライドシェア
× 利用不可シャウエンではUber・Bolt・Careemはいずれも非対応(2026年7月時点)。旧市街は徒歩専用の迷路状路地なので街中移動は不要。長距離はCTMバス(主要都市間の定期便)か乗合グランタクシーを利用。
インフラ
旧市街(メディナ)は徒歩専用・車両進入不可の石畳路地。鉄道駅なし・最寄り空港はタンジェ(約2.5時間)かフェズ(約3時間)。4G通信は概ね良好。水道水は飲用不可・ボトル水推奨。
言語の通用度
観光業従事者やホテル・レストランでは英語対応が増えているが、全般的にはフランス語・ダリジャ(モロッコ方言アラビア語)が主流。フランス語が話せると格段にコミュニケーションが楽になる。
日本語対応はほぼ期待できない。英語またはフランス語でのコミュニケーションが基本。
向いている旅行者レベル
中級者向け
年間訪問者数
推定50〜80万人/年(モロッコ全体2024年の訪問者数1,740万人に対しシャウエン単体の公式統計は非公開。世界的SNS人気・日帰りツアーの集中から試算)
混雑状況
- 平日
- 比較的空いており、早朝・夕方は静かで路地撮影にも最適
- 休日
- タンジェ・フェズからの日帰り観光客が集中し、昼前後(11〜15時)は混雑
- ピーク時期
- 7〜8月夏季・春(ラマダン明けイード前後)は特に混雑。早朝6〜8時か夕方16時以降が穴場。欧州からの旅行者が最も増える7〜8月は宿の早期予約必須。
更新ログ
- 2026-07-12治安レベルを国全体の値からスポット所在地域の値へ補正。旅の難易度・費用感・アクセスなどの指標を追加
- 2026-07-12治安レベルを国全体の値からスポット所在地域の値へ補正。旅の難易度・費用感・アクセスなどの指標を追加
- 2026-07-12外務省の危険情報レベルを反映
- 2026-07-09初版公開